• Twitter
  • Facebook

第5回 迷ったらキャズロン

となりのヘルベチカ / 芦谷國一

新進気鋭のマンガ家・芦谷國一さんの手がける、ちょっと不思議な欧文フォント入門コミック。
アメリカの独立宣言にも関わっていた、面倒見のいいお姉さんとは……!?   連載5回目は「キャズロン」が登場!書籍も予約受付中です!

 

 

 

 

 

迷ったらキャズロン

本文用の書体として高い汎用性を持ち、古くから愛されてきたキャズロン。頼れる書体のひとつであり、金属の鋳型により文字を鋳造していた活字時代には「迷ったらキャズロンで組め」と言われていたほどです。

 

 

頼れるお姉さん

キャズロンは1725年頃、英国のウィリアム・キャズロン一世によって制作されました。手書きの風味を印刷という機械的な技術に取り入れて制作されており、この時代の書体は「オールド・ローマン」という分類になっています。

 

 

右利きの手書き文字

オールド・ローマンに分類されるキャズロンには、手書き文字の造形が残っています。筆で書いたストロークをそのまま再現したかのような大文字のAや、T、Zなどのセリフが外向きに開いていることが特徴です。

 

 

涙なしに語れぬ外遊

植民地時代、英国文化がアメリカへ伝播しました。キャズロンもそのひとつで、1776年のアメリカ独立宣言書にもこの書体が使われました。

 

 

落ち着いた印象

キャズロンはオランダ活字の影響を受けた書体で、落ち着いていて優雅な印象を与えます。また、ローマン体の中でも字画の太さのコントラストが比較的緩やかなため、長文向きで使う場所を選ばない書体です。

 

 

たくさんの仲間がいる

キャズロンのように歴史のある書体は、コンピュータのデジタルフォントとして様々な会社から復刻版が出ています。幅広な造形で見出しに適した「Big Caslon」やオリジナルの活字印刷物を忠実に再現した「ITC Founder’s Caslon」などが存在します。

 

(次回へつづく)

監修:山本政幸(岐阜大学准教授)

※各書体の擬人化は、著者が個人的に思い描いたイメージをもとに制作しています。各書体製作会社および版権元とは、一切関係ございません。

この連載は月2回更新します。
次回は2019年8月8日(木)予定。 

 

  前回はこちら

 

【お知らせ】

☆☆☆☆☆☆

『となりのヘルベチカ マンガでわかる欧文フォントの世界』

書籍化決定!!!!

 

連載『となりのヘルベチカ』に大幅加筆&コラムを収録!

より多くの欧文フォントとの出会いをお楽しみに!!

ご予約はこちら

書籍詳細ページ

発売日:2019年9月26日(木)予定

☆☆☆☆☆☆