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ヘルベチカとの出会い

となりのヘルベチカ / 芦谷國一

ここは小さなデザイン事務所。
ある日とつぜんデザイナーが失踪し、代わりにロゴデザインを引き受ける羽目になった営業担当の丸栖(まるす)。
書体知識ゼロのまま悩む彼女のもとに現れたのは…。

新進気鋭のマンガ家・芦谷國一さんの手がける、ちょっと不思議な欧文フォント入門コミック!

 

 

 

 

 

はじめまして


ヘルベチカはハース社の「19世紀のグロテスク書体に似せた新しい書体が欲しい」という依頼を受け、書体デザイナーのマックス・ミーディンガーとエドゥアルト・ホフマンによって作られました。

 

 

書体研究サークルへようこそ


1950年代から60年代にかけて、印刷面に水平垂直のグリッドをつくり、そこに活字や写真を機能的に配置してゆく「スイス・スタイル」が流行しました。簡潔で個性が抑えられたヘルベチカは汎用性の高い書体として今日なお広く使われています。

 

 

サンセリフ?


ヘルベチカのような、直線的で装飾が少ない書体はサンセリフと呼ばれる分類に入ります。これらは視認性に優れ、遠くからでも判別ができるため、見出しや案内板といった場面で効果を発揮します。

 

 

すごいぞヘルベチカ


非常に高い汎用性から「世界で最も愛されている書体」とも評されるヘルベチカ。その実績は数々のロゴタイプや書体について語った本はもちろん、ヘルベチカを題材にした映画まで製作されているほどです。

 

 

有名書体はつらいよ


あまりにも使用される場面が多いため、ヘルベチカについてはしばしば論争が起こります。しかし、どんな使い方をしても様になるヘルベチカの存在は、デザインをする際、非常に強い味方となってくれるでしょう。

 

 

大家族ファミリー


書体には同じデザイン方針に基づき太さを変えたり、斜体にしたりと骨格を変えた書体が存在します。ベースの書体とそのバリエーション違いをまとめたグループのことを「ファミリー」と呼ばれます。

 

監修:山本政幸(岐阜大学准教授、タイポグラフィ研究者)

※各書体の擬人化は、著者が個人的に思い描いたイメージをもとに制作しています。各書体製作会社および版権元とは、一切関係ございません。

※本作品は、2016年に刊行された芦谷國一氏の同人誌『書体研究サークル』をもとに、あらたに新作マンガとして描き下ろされたものです。

となりのヘルベチカ
マンガでわかる欧文フォントの世界

芦谷國一=絵・著|山本政幸=監修

発売日:2019年09月26日

A5判・並製|216頁|本体1,600円+税|ISBN 978-4-8459-1821-8


プロフィール
芦谷國一あしやくにいち

漫画家。2018年に徳間書店刊コミックゼノンにて発表した『天国庁絶滅課要請係』をはじめ、擬人化を取り入れた漫画を多く手がけている。

 

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