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伊藤比呂美さんの講義/ Die Kleine Hexe|ネズミとの死闘|再び、オーバーハウゼン
2019.02.01-02.15

ベルリン狩猟日記 / 千木良悠子

伊藤比呂美さんの講義/ Die Kleine Hexe

2/1(金)
ルリン自由大学日本学科で、詩人の伊藤比呂美さんと作家/翻訳家のジェフリー・アングルスさんによる、レクチャーとリーディングが行われるというので聴講に行った。

私は講義の後半から出席したのだが、後半の出だしではジェフリーが、比呂美さんの詩の翻訳についての講義をした。私は伊藤比呂美さんのファンで、出版物はかなり読んでいるほうだが、プロジェクターに映写されたジェフリーの翻訳文はそんな私も見惚れてしまうほど、見事なものだった。講義の中で、ジェフリーと比呂美さんは「河原荒草」や「意味の虐待」といった詩をライブセッションのように、英語と日本語で読み合った。言葉の音やリズムは快く、スクリーンに投影された字面すら目に美しい。

「意味の虐待」という詩の朗読に感嘆した。始め平易であった日本語の(そして英語の)文章は行が進むにつれ、壊され、置換され、「現実にはありえない文」に変わる。「意味の虐待」が行われる。教室に鳴り響く比呂美さんの、続いてジェフリーの語りによる「切り裂かれて血まみれの意味はきっとみじめでうれしい」という一文に痺れた。

講義の最後で、比呂美さんは日本学科の学生の質問に英語で答えた。彼らと話をする中で、若い時の比呂美さんにとって、セックスは拒食やリストカットと同じ類いの自傷であったというエピソードが語られた。「自傷は心を守るためにたいへん便利な一つの方法だ」と彼女は言う。

伊藤比呂美さんの功績は、さまざまにあると思うが、例えば彼女は日本に男性の産婦人科医が書いた本しか存在しなかった1980年代半ばに『良いおっぱい、悪いおっぱい』という有名な育児本を書いた。本の中では「がさつ、ぐうたら、ずぼら」の育児が提唱され、出産が「うんこ」と表現される。彼女は日本で初めて、女性自身が「快・不快」の物差しで妊娠出産を語ることの重要性を唱えたアーティストであり、後続の女性に道を切り拓いたのだ。その詩人が、自らの経験を踏まえながら自傷について「心を守る良い方法」と表現する。その態度は、若い人の自傷行為を眉をひそめて忌避する凡百の大人よりも、ずっと強くて慈しみ深い。

講義後、大学の近くのドイツ料理レストランで、大人数で食事をした。私は日本で一度ジェフリーさんと会ったことがあり、その時に彼が、アメリカの出版社に橋本治作品の翻訳の企画を持ちかけたことがある、と仰っていたのを忘れていなかった。「海外の人に橋本治さんの作品を読んでもらいたい」というのは私の夢の一つだ。レストランで向かいになったジェフリーさんと橋本治さんの訃報についての話をした。『ひらがな日本美術史』は本当に素晴らしいとか、『巡礼』は傑作だとか、翻訳するなら『蝶のゆくえ』のような短編集だと欧米の人も関心を持ちやすいかも、とか。読売文学賞も獲得され、大学で教鞭も取られているジェフリーさんは近年益々ご多忙のようだったけれど「なんとかならないか考えてみます」と優しいことを仰る。うーん、なんとか、どこかのルートで翻訳出版が実現しないものだろうか。「ファンの一人として、ぜひよろしくお願いします」とドイツ料理の並んだテーブルに三つ指ついて、頭を下げた。

2/2(土)
リストフの家に行き、ゲッティンゲンで買ってもらったOtfried Preußlerの児童文学『Die Kleine Hexe小さい魔女)』を一緒に読む。

この本をクリストフはすでに三歳ぐらいで親に読み聞かせてもらっていたらしい。だが私は一ページ読むのにも、とんでもなく時間がかかる。「Schornstein(煙突)」「Fensterladen(よろい戸)」「Backofen(パン焼き竃)」なんて単語をいちいち辞書で調べて行く。クリストフは、私が文章のニュアンスまできちんと理解していないと「ちょっと違う」と言って細かく教えてくれる。ドイツ式(?)の教育は厳しいな、と思うけれど、それも含めてありがたい。

物語の出だしはこうだ。森の奥の傾いだ古い小屋に127歳の魔女が住んでいる。驚くべきことに、魔女の世界で127歳は「まだまだ子ども」だ。彼女は目下、魔法の修行中なのだが失敗続きで、たとえば雨を降らす呪文を唱えても、白ネズミやカエルやバターミルクを降らせてしまったりする。そして口の悪い親友、カラスの「アブラクサス」に呆れられる……。数ページ読むのも一苦労だったけれど、失敗ばかりの小さな魔女(でもじつはかなり年を食っている)は、まるでドイツ語学習一年めの私自身みたいじゃないか! 数ページ読み終わる頃にはえも言われぬ充実感があった。クリストフのお蔭で勉強は本質的に楽しいものだということを思い出した。

2/3(日)
住んでいるWeddingの家は、当初2月末まで借りる予定だったのだが、韓国にいる家主のSumiから連絡があって、後に住む人がキャンセルしたらしい。だから6月まで住めることになった。

戻るつもりであったCharlottenburgの明石さんの家に荷物がかなり置いてあったので、この日、友人の明日香さんに手伝ってもらって新しい部屋に移動した。段ボールを三枚持って電車に乗り、荷物をパッキングしてUber(タクシー)で運ぶ。おしゃれな明日香さんはハイヒールで段ボールを抱えて五階の屋根裏部屋までスイスイ上ってくれた。

引っ越し完了後、日曜日でも営業しているGesundbrunnen駅前のビオスーパーに食材を買いに行って、明日香さんと家でワイン飲みながら鶏手羽先の鍋を食べた。

ネズミとの死闘

2/4(月)
濯や掃除をしてから、近所に買物に行く。新しいWeddingの家はベルリンの北の外れにある。駅周辺にはアラブ系の食料品店や洋品店が並び、移民らしき人々が行き交っている。今まで住んでいた西側のCharlottenbrug地域とは全然雰囲気が違う。十五分ほど歩くとGesundbrunnenというSバーンの駅と大きなショッピングセンターがある。REWEという大きなスーパーで買物した。帰りに少し散歩をしていたら、アパートのすぐ近くに図書館があり、その横にパンケという小川が流れていることが分かった。お世辞にも綺麗な川とは言えないけれど、春になったら少し景色も変わるかもしれない。

2/5(火)
ンサーの手塚夏子さんのお宅でワークショップをしてもらえるというので遊びに行く。「身体の地図を描く」というプログラムを行った。手塚さんの家のソファにしばらく横たわり、自分の身体感覚を確かめ、そのイメージを絵にする。頭が重いとか足が疲れているとか、感覚から生じる色や形のイメージまでを紙に描き、さらにそれを使ってまた別の実験をする。手塚さんはこういったボディワークを独自に研究してきた方で、日本ではダンス関係者ではない一般の人や、十代の学生にレクチャーをすることもあるそうだ。夕食に赤いビーツと鶏肉のスープを作ってくださった。手塚さんの愛息・きりんくんと三人で、小さいテーブルを囲んで食べた。

2/6(水)
中奈緒子さんとSバーンに乗って、Wannseeのベルリン文学コロキウム(LCB)に行く。2月25日に行われる私と多和田葉子さんとの朗読会で、田中奈緒子さんにパフォーマンスをやってもらうことになっていたので、会場下見である。LCBのインガさんに奈緒子さんを初めて紹介することができた。窓から見える、春の近づいた湖畔の眺めがひたすらに美しい。「この場所が素敵すぎて何もしなくても良いぐらいね」と奈緒子さんも笑っている。

帰りに、ハッケシャマルクトの駅の近くのベトナム料理屋でフォーを食べる。また、この日はクリストフの誕生日会に呼ばれていたので、ベルリン唯一の「無印良品」に寄ってプレゼントを買った。

夕方、silent green Kulturquartierという場所に、パフォーマンスを見に行く。なんと昔、火葬場だった場所らしい。ベルリン映画祭の一環で、実験映像やインスタレーションの展覧会をやっているのだが、ここで先日ビブラフォンのライブで出会ったクリストフの友人、Uteさんのパフォーマンスを見た。エフェクターやアンプに繋がれたコードを引っ張ったり振り回したりして、ハウリングのノイズを出す試みなのだが、Uteさんの所作が弓道か合気道をしている人みたいにクールでかっこ良い。最後はアカペラで短い歌を歌っていた。ベルリン映画祭関連の催しに初めて行ったが、予想以上に華やかで驚いた。私の住むWeddingではとんと見かけないような、お洒落なアート愛好者が大勢集まり、ワイングラス片手に談笑している。

その後ノイケルンのバーに移動、クリストフの誕生日会に出席する。サンフランシスコから一時帰国している友人の友紀子さんに会えた。楽しく飲んだ後、深夜バスで一時間近くかかって帰宅した。

寝ようとして部屋の電気を消すと、玄関のあたりから、ガサゴソと耳障りな音がする。電気を点けると音は止むが、消すとまた音がする。何かいる!

恐怖に駆られて家主のSumiにメールをするとすぐに返事が来て、時々ネズミが出ることがある、という。「ネズミ捕り器で捕まえて」とメッセージを貰って震えた。Sumiの指示通り、バスルームの奥の物置を覗くと、そこにかまぼこ板ぐらいの大きさの鼠捕り器がある。昔の漫画やアニメ(トムとジェリー?)で見るような金属のバネがついていて、チーズかチョコレートを罠に仕掛けるやつだ。これをキッチンの隅に置けとSumiは言うが、もし本当にネズミがかかったらどうする、と聞くと「家からある程度遠い場所、公園かどこかで放してあげて。大丈夫、彼らは可愛いから」と。生きたネズミを持ち運んで、放す? 無理でしょ! とりあえず、その日は鼠捕り器は仕掛けずに電気を漬けっ放しで寝た。

2/7(木)
ズミが恐すぎて、全然眠れない。クリストフに相談すると、同情はしてくれたが「でも日本にはごきぶりがいるでしょう。同じだよ。ごきぶりのほうが気持ち悪くない?」と言う。全然同意できない。スーパーで一応、鼠捕り器に仕掛ける用のチーズを買った。

夜、戦慄しながらまた電気を消して寝ようとしたら、やっぱり玄関付近でガサガサと音がする。どうも、Sumiが置いて行った食料の入っているプラスチックケースの辺りが怪しい。電気をつけて、ゆっくりとそちらに近づく。手を伸ばして、ケースを少し動かすと、その中に漫画みたいな小さなネズミが一匹、確かにいるのが見えた! ゴム手袋をはめ、勇気を出してケースを部屋の外に出すと、ネズミは階段の踊り場の向こうに走り去って行った。一瞬安堵して部屋に戻ると、キッチンの陰からもう一匹が部屋の隅に走っていくのが見えて腰を抜かした。えっ、二匹いるの? 嘘!

Sumiにまたメールをすると、すぐ返事をくれて、ビデオチャットで鼠捕り器の仕掛け方を教えてくれた。チーズの切れ端をセットして台所の隅に置く。「彼らは床下や屋根裏にいて、特別に寒い日などに床や壁の小さな隙間から入ってくる。殺すのは可哀想なので、鼠捕り器で一匹捕まえて逃がすと、もう来なくなる」とSumiは言う。Sumiは優しそうな人だと思っていたが、ネズミにまで優しいのはどうなのか。自分がこんなに恐いものがあるって知らなかった。この日も全く眠れず。

2/8(金
きるなり、部屋中の穴という穴をビニールテープで塞ぐ。柱と床の間にかなり隙間のある場所があり、そこが出入り口として怪しいと思った。強靭な歯でビニールを噛みちぎるから、隙間にスチールウールを挟むと良いとネットで読んだので、台所掃除用のスチールウールを切り刻んで詰め込む。たぶん目が血走ってたと思う。

昼過ぎ、Mitte地区のおしゃれな美容室で髪を切った。今までWeddingの屋根裏部屋を気に入ってたけれど、ネズミ事件のせいで、もっとおしゃれでクリーンな地域に住みたいという思いが沸々とこみ上げてくる。日本で言えば青山か代官山みたいな町に住んで、ブランドショップで服を買って清潔な部屋で優雅に暮らしたい。日本の人が経営する美容室で、髪を乾かしてもらいながら日本のファッション雑誌を読んでいると「こここそが、私の居場所だ」と思う。「ネズミの出る部屋に住んでいられるか!」とも。

だが、これっていわゆる「異質なものへの不寛容さ」に繋がる危険な感情ではないのか、とも思った。我を忘れて血眼で床掃除したり、床にビニールテープ貼ったりしている自分は、なんだか自分じゃないみたいだ。

2/9(土)
ームセンターで殺鼠剤を買ってしまった……。田中奈緒子さんの家に遊びに行って、友紀子さんと三人で鳥鍋を食べた。

楽しい時間を過ごした後、家に帰ってくると……鼠捕り器に、かかっているじゃないか! 子どもなのかと思うぐらい小さい、灰色のネズミである。確かに見た目は可愛らしい気もしないでもないが、ひょろひょろ動く長い尻尾がミミズみたいで不気味である。深夜だが放っておくわけにもいかないから、涙目でゴム手袋をして鼠捕り器を拾い上げ、ビニール袋に入れて外に出た。五分ほど歩いた所にあるパンケという小川のほとりで、ビニール袋を開けてネズミを逃がした。彼は草の茂みに走り去って消えた。これでネズミは居なくなり、平和が訪れた……とはどうしても思えなかった。家中の穴を塞いだつもりだったのに、昨日のネズミはどこから入ってきたんだろう。

2/10(日)
床後、ドアの下の床板が割れて、ドアの下に隙間があることに気がついた。プチプチシートやビニール袋を使って、半狂乱で隙間を埋める。

この日も、クリストフの家に行って一緒に『Die Kleine Hexe』を読んだ。夜、眠ろうと電気をつけたら、またガサガサと音がする。ビニールケースの中の食料を大きなビニール袋に入れてカバーしていたつもりだったのだが、電気をつけるとその袋の中にまた一匹いるではないか!ドアの下の隙間を埋めたのに、まだ家の中に穴があるということか? ゴム手袋をしてケースをまたドアの外に出す。そのまま電気を点けて寝た。

 

再び、オーバーハウゼン

2/11(月)
除用具を買ってきて家中を掃除する。シンクの下の収納スペースの中が、どうもネズミが通っている形跡がある気がする。また、キッチンの天井の電気が点かず、壊れているのかと思っていたのだが、電球を買ってきて、ランプを拭き掃除してからあれこれ試していたら、点いた! せっかくベルリンに居るのに、人の家を掃除してばかりいる気がする。夜、ドイツ映画研究者の渋谷哲也先生が、ベルリン映画祭のために渡独されていたので、ファスビンダーが行きつけであったというCharlottenburgのレストランParis Barで夕食。ここは最近公開の映画『サスペリア』のリメイク版でも、イングリット・カーフェンやティルダ・スウィントンら、魔女のダンス学校の面々が食事をしていた場所だ。(あの映画は好きではなかった。主人公が、自分で努力をしないのに生まれながらにして魔女の才能があることに違和感を感じたのと、ベルリンの壁やドイツ赤軍、そしてファスビンダーといった、名前を出すだけでドラマティックな感傷を抱かせる要素が、ストーリーに箔をつけるための単なる道具にされているように見えた。)その後、近くの「Zwiebelfisch」という好きな居酒屋で飲んだ。かつて左翼活動家が集まった歴史ある店らしいが、飲み物の種類が多くて安く、居心地が良いのだ。

2/12(火)
25日の朗読会のためにいろいろ準備をする。郵便局に封筒を買いに行ったら、職員がどの封筒を買うべきか丁寧に教えてくれた。会計の時もちょうど良い小銭がなかったのだが、彼が私の財布の中のありったけの1セント銅貨を出させ、細かく数えてくれた。だが、郵送窓口の女性職員はぶっきらぼうで、英語で喋ってほしいと言ってもNeinと言う。こんなふうに同じ役所や店の中でも、人によって対応が違うことがザラにあることが、だんだん分かってきた。

夜、友紀子さんが遊びに来たので、大根と豚肉のポトフを作った。ついでにお願いして、先日からドアの外に出しっ放しだった家主のSumiの食料ケースを調べてもらい、ネズミが齧った食料品を捨ててもらった。ネズミは主に芥子の実の入った袋を破って食べていた。ずいぶんヘルシーでBIOなネズミである。

2/13(水)
ズミがまた戻ってくるか気が気ではなかったが、この日から家を空けて、3月4日に予定されているトーマス・レーメン演出のダンス公演に合わせて、またオーバーハウゼンに行った。昼頃にテーゲル空港から飛行機に乗り、デュッセルドルフへ。飛行機の中で多和田葉子さんの小説『献灯使』を読む。もうトーマスの家に行くのは3回目なので、駅まで奈緒子さんに迎えに来てもらわなくても、道が分かる。着いたら、トーマスが出迎えて満面の笑みでハグしてくれた。感動的な再会である! 私のためにまた魚介を買い込んだらしく、イカと日本米の夕食を作ってくれた。ネズミ事件で心休まらぬ日々を過ごしていたが、綺麗に整えられたゲストルームでようやく一息つくことができた。

2/14(木)
転車で稽古場へ。だが、着いた瞬間に急に腹痛が始まった。多分ここ数日あまり寝ていなかったので、疲れが溜まっていたのだろう。稽古場の隅に寝転がって見学していたら腹痛は収まってきた。昼まで稽古した後、休憩を挟んで夕方まで稽古。

この日、トーマスはプロジェクトの参加メンバーたちにお題を出した。「それぞれ、自分は別の世界からオーバーハウゼンにやってきた神様である、という設定で、短いダンスを作ってみてほしい」。「その神はなぜオーバーハウゼンに来て、ここで何をしようとしているのか。どんな特技があるのか。オーバーハウゼンの町に役立つような仕事ができるのか。それぞれ考えてみてほしい」。複雑なお題だ。

私が神様になるとしたら、どんな神様だろう。頭で考えていても、何も思いつかないので、稽古場で適当に手足を振り回していたら、「なんでもいやの神様」という言葉が浮かんで来た。何をするのも嫌がる、ワガママな神様だ。イヤイヤ期の赤ん坊みたいな神様。しかし、彼(彼女)はオーバーハウゼンの役に立てるだろうか?

メンバーの何人かが自分の考えた神様の踊りを披露してくれた。「癒しのパワーの神様」や「お花を育てる神様」、「星屑の光で町を浄化する神様」など。 育児中の女性メンバーが多いので、神様のイメージも私生活を反映しているかのようだ。

19時頃帰宅。夕食にトーマスがアジを焼いてくれた。

2/15(金)
この日は午前中のみ稽古。私は「なんでもいやの神様」を披露した。ただイヤイヤと手足を振り回すだけの即興ダンスで、まだハッキリと決まった形はなかったが、それを発展させて作ってみてほしいと言われた。

帰宅した後、快晴だったので、家の庭に椅子とテーブルを用意して昼食を食べた。芝生に紫色のクロッカスの花が咲いている。長かったドイツの冬もようやく終わりが見えてきた。数日動いただけで、私も奈緒子さんもトーマスもヘトヘトに疲れてしまっていたので、それぞれ昼寝をする。夕食には茹でた蟹の脚とトーマス特製の牛肉スープを食べた。

 

<編集Tの気になる狩場>

【映画】
*特集上映
俳優が監督するとき
2019年3月09日(土) ~ 3月29日(金)
http://www.cinemavera.com/
会場:シネマヴェーラ渋谷

映画/批評月間 ~フランス映画の現在をめぐって~
2019年3月9日(土)〜4月21日(日)
https://www.institutfrancais.jp/tokyo/agenda/1903090421/
会場:アンスティチュ・フランセ東京

*封切作品
2019年3月22日(金)公開
『ブラック・クランズマン』スパイク・リー監督 https://bkm-movie.jp/
『バンブルビー』トラビス・ナイト監督 https://bumblebeemovie.jp/
2019年3月23日(土)公開
『ユーリー・ノルシュテイン 《外套》をつくる』才谷遼監督 http://www.imageforum.co.jp/theatre/movies/2275/
2019年3月29日(金)公開
『ダンボ』ティム・バートン監督 https://www.disney.co.jp/movie/dumbo.html
2019年3月30日(土)公開
『ワイルドツアー』三宅唱監督 https://special.ycam.jp/wildtour/

公開中
『キャプテン・マーベル』アンナ・ボーデン監督 https://marvel.disney.co.jp/movie/captain-marvel.html
『小さな声で囁いて』山本英監督 https://akira-yamamoto.com/
『グリーンブック』ピーター・ファレリー監督 https://gaga.ne.jp/greenbook/
『運び屋』クリント・イーストウッド監督 http://wwws.warnerbros.co.jp/hakobiyamovie/

【美術等展示】
奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド
2019年2月9日(土)~4月7日(日)
https://kisou2019.jp/
会場:東京都美術館

国立西洋美術館開館60周年記念 ル・コルビュジエ 絵画から建築へ―ピュリスムの時代
2019年2月19日(火)~5月19日(日)
https://www.yebizo.com/jp/
会場:国立西洋美術館

【書籍】
松本卓也『創造と狂気の歴史 プラトンからドゥルーズまで』(講談社)http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000319584
ロザリンド・E・クラウス『視覚的無意識』(谷川渥・小西信之訳/月曜社) https://urag.exblog.jp/239123518/
庄司宏子編著『国民国家と文学 植民地主義からグローバリゼーションまで』(作品社) http://www.sakuhinsha.com/oversea/27273.html